「地積規模の大きな宅地の評価」改正案確定。いよいよ平成30年から適用へ

6月に改正案が公示され、パブリックコメント(一般からの意見)の募集がされていた「地積規模の大きな宅地の評価(旧「広大地の評価」)」

先週、その意見募集の結果が公表されました。
「財産評価基本通達」の一部改正(案)に対する意見募集の結果について|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

気になる意見募集の結果はというと。
出された意見を受けて修正が(珍しく)一部で入ったものの、ほぼ6月に出ていた改正案のとおりで確定しました。

同じ日には、国税庁のホームページにも改正内容の詳細な解説がupされています。
「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)|国税庁

いよいよ来年からは新しい評価の適用がスタートですね。

この記事の運営元:京都市左京区の尾藤武英税理士事務所
元税理士試験受験予備校「相続税法」講師が運営する税理士事務所です。
豊富な知識でわかりやすく皆様をサポートいたします!

意見募集の結果はどうなった?

ここで改めて、意見募集の結果が公表されているe-Govのページに挙がっている内容を紹介しておきます。

上記リンク先には以下の3つのPDFファイルが掲載されています。

「財産評価基本通達」の一部改正(案)については、平成29年6月22日から平成29年7月21日までホームページ等を通じて意見募集を行ったところ、42通の御意見をいただきました。
御意見をお寄せいただきました方々の御協力に厚く御礼申し上げます。

お寄せいただいた御意見の概要及び御意見に対する国税庁の考え方は別紙1のとおりです。

また、お寄せいただいた御意見を踏まえ、原案から一部修正を行っておりますので、別紙2のとおり公表いたします。

上記1つめのファイル「「財産評価基本通達」の一部改正(案)に対する意見募集の結果について」より引用

冒頭にも書いたとおり、今回は一部修正が入ったものの、おおむね6月に出ていた改正案のとおりで確定しています。

3つめのファイル「別紙2 原案からの一部修正」というのが、改正前と改正後の財産評価基本通達の内容を一覧にした書類です。
(「新旧対照表」と呼んでいます。)
ここに挙がっている「改正後」の内容が来年の1月1日以降適用になります。

そして、その上の2つめ「別紙1 御意見の概要及び御意見に対する国税庁の考え方」というのが、一般から出された意見とそれに対する国税庁の見解を一覧にしたものです。
↓このように、ちょっとした問答集みたいになってます。(ファイルの一部をスクリーンショットで引用)
別紙1 御意見の概要及び御意見に対する国税庁の考え方

じっくり読むといろんな意見があって、それに対する杓子定規的な返答も含めて結構楽しめます(^^;

一部不足していた文言が足されています(農地・山林・原野について)

ちなみに。
以前の記事では「パブリックコメントの募集を受けて改正案が変更されることはまず無い」と書いていました。
ただ、今回は珍しく、意見募集を受けて改正案に一部修正が入っています。

とはいえ、内容は軽いものですが。
修正が入ったのは別紙1の中でいう↓このやり取り。
別紙1 御意見の概要及び御意見に対する国税庁の考え方

当初案では、市街地農地(※宅地開発が当たり前の地域にある農地のこと)・市街地山林・市街地原野に対して「地積規模の大きな宅地の評価」が適用できるかははっきり書いていなかったんですが、それが明文化されました。
別紙2の中にも通達40、49、58-3の修正が新たに加えられています。)

国税庁HPにはより詳細な解説もupされています

こうして改正案が確定したことを受けて、国税庁のホームページにも改正内容の詳細な解説(いわゆる「あらまし」というやつ)が公表されています。
「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)|国税庁

通達の文言だけでは読み解くことができない

・評価方法の改正に至った理由
・「地積規模の大きな宅地の評価」採用の理由やその意義
・容積率の考え方(基準とできるのは指定容積率のみ、2以上ある場合は加重平均で)
路線価方式の場合の地区区分(「普通住宅地区」など)による適用の可否とその理由
・規模格差補正率の計算方法や算式の考え方
・宅地や農地の場合の具体的な計算例

などなど、至れり尽くせりの情報が掲載されています。

↓このチャートが今後はいろんな書籍で掲載されることになるんでしょうね。
「地積規模の大きな宅地の評価」改正のあらまし13ページをスクリーンショットで引用)
「地積規模の大きな宅地の評価」適用チャート図

【追記】パンフレットや質疑応答事例の更新も

その後、パンフレットや質疑応答事例の更新も行われています。

いずれの資料も、相続業務に関わる業界人(?)であればしっかりと目を通しておきたいところです。

以上、今日は「地積規模の大きな宅地の評価」の最新情報をお送りしました!

びとう

しかしこの改正、今年(H29)の相続から適用にならないんですかね…。(ぼそっ)

ご案内

相続税・贈与税についてまとめたページを作りました
この記事以外にも、基本的な内容からマニアックな話まで、全記事の一覧は↓このボタンをクリック!

相続でお困りの方へ:お気軽にご相談ください!
京都市左京区の尾藤武英税理士事務所では、相続税に関するご相談や申告のご依頼をお受けしています。
元税理士試験受験予備校「相続税法」講師である税理士が、豊富な知識でわかりやすく皆様をサポートします。

AUTHORこの記事を書いた人

京都市左京区で開業している税理士です。元税理士試験受験予備校「相続税法」講師。相続税に強く、クラウド会計に特化した税理士として活動中。
「専門用語をなるべく省いたわかりやすい説明」と「税理士が直接お客様に全てのサービスを提供すること」を大切にしています。
この記事は、投稿日現在の法律・状況などに基づいて書いています。
このサイトの閲覧・利用にあたっては、免責事項に合意されたものとして取り扱わせていただきますのでご了承ください。