自分で医療費控除の確定申告 完全ガイド

「自分で医療費控除の確定申告」やり方ガイド【確定申告書等作成コーナー利用】

サラリーマンや年金受給者の方が医療費控除を受けて源泉税の還付を受けるためには確定申告をする必要があります。

とはいえ。
「わざわざそのために税務署に相談に行くのは…(今の時期は特に混んでるし)」
「それぐらい自分でできんもんかいな」
と思っている方も多いでしょう。

この記事では、そんなあなたのために、
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使って確定申告書を作る→提出するまでの流れをまとめてみました。

この記事で紹介している還付を受けるための確定申告対象の年の翌年1月1日から5年間受け付けています。
(平成30年(2018年)分の場合、2023年12月31日まで)

納付になる場合と違い「3月15日まで」に関わらず提出できますので、この記事を見て、空いている時間に是非チャレンジしてみてください。

この記事の運営元:京都市左京区の尾藤武英税理士事務所
税理士試験受験予備校の元講師が運営する税理士事務所です。
わかりやすいアドバイスで皆様をサポートいたします。

申告書を作るなら「確定申告書等作成コーナー」が便利!

最初に完成形を載せてしまうと、↓これが今から作る確定申告書です。
確定申告書第一表

手書きでもいいですが、よりカンタンにできるのが国税庁が出している確定申告書等作成コーナーです。
確定申告書等作成コーナートップ

上のデータもここで作りました。
最初はちょっととっつきにくいですが、役人が作っている割にはそこそこ使いやすくてオススメです。

というわけで、以下、確定申告書等作成コーナーで申告書を作る流れを確認していきましょう!

【今回申告する尾藤国英さんの基本情報】

  • 去年の収入は勤務先1か所からの給料のみ。
    (年末調整済みで、源泉徴収票が手元にある)
  • 去年1年間の医療費の支払額は305,000円
  • 支払った医療費について、保険で戻ってきた金額が50,000円ある

まずは事前準備から

まず、トップページのオレンジ色の「作成開始」ボタンをクリックします。
「作成開始」ボタンをクリック

すると、新しいウィンドウが立ち上がって以下の画面が出てきます。
e-Taxか書面提出か

「e-Tax(電子申告)で提出する」と「印刷して書面提出する」の2つのボタンがありますが、
e-TaxはマイナンバーカードとICカードリーダライタがないと利用できません。
「そんなん持ってへんわ」って方が大半だと思いますので、今回は紙で出しましょう。
「印刷して書面提出する」ボタンをクリックします。
「書面提出する」ボタンをクリック

e-Taxは上述のとおり初期投資こそ必要ですが、慣れるとこちらの方がむしろ楽です。
(源泉徴収票やマイナンバーカードのコピーなどの添付書類を提出する必要もありませんし)
「毎年確定申告してる」という方は、ゆくゆくはこちらにチャレンジしてみることをお勧めします。

次の画面は利用環境の確認です。
e-Taxの場合はここで弾かれるケースが多いのですが、紙で提出する場合はここはほぼ大丈夫なハズ…。
(もしエラーメッセージが出たら指示に従ってください)

↓この画面が出ていればOKですので、一番下にあるオレンジ色の「利用規約に同意して次へ」ボタンをクリックします。
利用環境の確認画面

次のページから、いよいよ申告書の作成開始です!
ここからいよいよ作成開始!

いよいよ作成開始!

まず、画面上にある「平成30年分の申告書等の作成」のタブをクリックしたら4つのボタンが出てきますので、
このうち一番左の赤い「所得税」をクリックします。
「所得税」ボタンをクリック

ここからいきなり画面の雰囲気が変わりますが気にしないでください(^^;
(去年までの画面です)
一番左の「給与・年金の方(給与・年金専用)」欄にある「作成開始」ボタンをクリック。
「給与・年金の方(給与・年金専用)」ボタンをクリック

「ここから先は給与と年金だけの人のものですよー」という確認画面が出ます。
(「申告書A」という様式の申告書が作れます)
申告書の作成に必要な書類のリストも書いてありますので、確認した上で、右下の「次へ」をクリック。
「給与と年金だけの人のための申告書作成画面ですよー」という確認画面

次の画面では生年月日を入力して「入力終了(次へ)」をクリックします。
(上半分になぜか提出方法の選択ボックスがありますが、既に書面提出を選んでいるのでここでは選べません=無視してOK。)
生年月日を入力して「入力終了(次へ)」をクリック

お次は申告する所得の種類(=去年何の収入があったか)を選びます。
今回の国英さんはサラリーマンなので、「給与のみ」を選んで「入力終了(次へ)」をクリック。
「給与のみ」を選んで「入力終了(次へ)」をクリック

次の画面では
・何ヶ所から給与の支払いを受けているか
・その給与について年末調整を受けているか
を選びます。
それぞれ「1か所のみ」「年末調整済み」を選んで「入力終了(次へ)」をクリック。
「1か所のみ」「年末調整済み」にチェック

すると、次はどの所得控除や税額控除を受けたいのかを選ぶ画面にきます。
今回の国英さんは医療費控除だけを受けるので、医療費控除の欄にチェックを入れて「入力終了(次へ)」をクリック。
「医療費控除」にチェックを入れる

もしふるさと納税の控除(寄附金控除)や住宅ローン控除をあわせて受ける場合はそれぞれの欄のチェックもお忘れなく!

ごちゃごちゃ入れてきましたが、ここまでが入力の下準備という位置付けです(^^;

源泉徴収票を見ながら給与所得の金額を入力

次の画面からがいよいよ本丸です!

まずは給与所得の金額の入力画面にきます。
手元にある源泉徴収票を見ながら、画面の指示に従って給与所得の金額を入力していってください。
源泉徴収票を見ながら給与所得を入力

給与所得入力後の画面

ちゃんと入っていたら↓こうなります。
源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」と画面の「入力内容から計算した所得金額」に間違いがないか確認して、OKであれば「入力終了(次へ)」をクリックします。
所得金額の確認画面

医療費控除の金額を入力

お次の画面では、もう1つの重要な情報である医療費控除の金額を入力していきます。
国英さんは以前の画面で医療費控除だけ適用する選択をしているので、ここで選べるのは医療費控除のみです。
「入力する」ボタンを押して中に入ります。
医療費控除の「入力する」ボタンを押して中に入ります。

すると、再び見た目が白と緑ベースに戻ります。
(今年から付けたページなんでしょうね)
ボタンが2つありますが、以前からある医療費控除を適用したい場合は左の「医療費控除を適用する」ボタンをクリックします。
「医療費控除を適用する」ボタンをクリック

もしセルフメディケーション税制を適用する場合は、右のボタンをクリックして入力していってください。
また、この画面の下部には通常の医療費控除とセルフメディケーション税制の有利判定ページへのリンクもあります。
(これは便利ですね)

「セルフメディケーション税制」とは、医療費控除できるほど医療費の支払いが無い人でも医療費控除ができるようにしようと設けられた、「市販の医薬品の購入に限定した医療費控除」のことです。
去年(平成29年分)の確定申告から新たに加わりました。
ただ、初年度の適用件数はほとんど無く、制度としてはまだまだ浸透していない印象です。
(なので、この記事でもこれは受けないものとして進めます。)

制度についての解説は以下の国税庁のページをご覧ください。
セルフメディケーション税制の概要・手続など:平成30年分 確定申告特集

次の画面では、支払った医療費の入力方法を選びます。
一番オーソドックスなのは1つ目の「医療費の領収書から入力して、明細書を作成する」です。
「医療費の領収書から入力して、明細書を作成する」を選択

以下、画面の指示に従って医療費の金額を1つずつ入力していきます。
画面の指示に従って医療費を入力

入力にあたっては
・医療を受けた人+支払先ごとに金額をまとめて入力してOK
・支払った医療費について保険などで補填された金額があれば引く必要あり

(確定した金額がわからない場合、見込みの金額を引く)
といった点に気をつけてください。
医療費控除入力状の注意点いろいろ

医療費控除に入れていいもの・ダメなものはいろいろありますが、そのうちよく出てくる論点を↓別記事にしています。
【確定申告】医療費控除の注意点。健診費用は引ける?クレジット払いはOK?

全部入力し終わったら確認画面に来ます。
間違いがないかを確認して、「次へ進む」をクリック。
確認したら「次へ進む」をクリック

すると、医療費控除の金額が自動で計算されました!
医療費控除の金額が自動で計算されました

国英さんが支払った305,000円の医療費のうち、保険金50,000円と足切額100,000円を除いた155,000円が医療費控除の金額となりました。

※もし国英さんの所得金額(給与によるもうけ)が200万円を切る場合は、足切額が所得金額の5%に減り、医療費控除の金額はその分だけ増えることになります。

次の画面に行くと、また古い見た目の画面に戻ってきました(^^;
上で計算した医療費控除の金額がちゃんと入っています。
医療費控除の金額が反映されている

そして、次の画面に進むと…。

還付額が出た!

確定申告で還付される金額が計算されました!
今回は15,800円が還付されるようです。
還付額は15,800円!

155,000円控除が増えて還ってくる税額が15,800円なので、約1割分還ってくる計算ですね。
(所得税はもうけの額が多いほど税率が高くなるので、もうけの額が多いほど還ってくる割合も高くなります。)

この画面の真ん中にある「作成した申告書の表示・確認」ボタンをクリックするとここまでの入力内容が申告書の形で表示されますが、単にそれだけなので(笑)、それに興味がない場合は右下の「次へ」をクリックしてここから直接次の画面に行きましょう。

申告書の最後の仕上げへ(還付金の受け取り口座の入力など)

次の画面からは、申告書の最後の仕上げに入ります。
まずは、住民税に関する情報を入力しますが、副業なし+単身者(という設定)の国英さんは基本ここはなし。
住民税等に関する事項を入力

次の画面で、還ってくる税金(還付金)の受け取り希望口座の情報を入力します。
還付金受け取り口座の情報を入力

一部のインターネット専用銀行では還付金の受け取りができません。
(ネット専用銀行でもできるところとできないところがあります)
自身が希望される銀行が還付金の受け取りに対応しているか、事前に必ず確認してから入力してください。

お次の画面からは申告する人自身の氏名や住所などの情報を入力していきます。
画面の指示に従って、埋められるところはどんどん埋めていってください。
住所・氏名等を入力

提出年が「平成35年」まで選べるようになっている…。
確かに5年間出せるけど、もう平成は終わるって分かり切ってるのに…。
平成35年…。

その先はマイナンバーの入力画面です。
入力したら右下の「入力終了(次へ)」のボタンをクリック。
マイナンバーを入力

マイナンバーを入力せずに次に行こうとすると「入れろ!!」ってアラートが出ますが、キャンセルを押せばそのまま次に進めます(^^;

以上で申告書の入力が全て完了です!!!
↓次の画面で申告書の印刷が可能になります!

(画面の雰囲気が再び白+緑ベースに戻ります。)
印刷にあたっての留意事項

印刷する帳票の選択

【ついに】申告書、完成!!

冒頭にお見せした確定申告書が見事に出来上がりました〜!
確定申告書第一表

所得税申告書第二表

医療費の明細書

申告書の第二表にも入力した医療費がしっかり転記されています。
所得税申告書第二表の医療費の欄

医療費の明細書もバッチリです。
医療費の明細書その1

医療費の明細書その2

ふー、疲れましたね(^^

 
…ここまで読んでくれている方は果たしてどれだけいるんでしょうか?

印刷後は提出用・控え用ともに、第一表の氏名欄の右端に押印もお忘れなく!
(印鑑は認印でOKですが、シャチハタは控えた方が良いかと思います。)

申告書が完成したら、お次は提出!

って、ここでホッとしててはダメですよー。
申告書を作って印刷して、これで終わり…ではもちろんなく。
申告書を提出して税金を納めるまでが確定申告です。
(今回は税金払う必要はないですけどね)

以下、申告書の提出の流れをざっとお伝えしていきます!

添付書類を準備しよう

今回の国英さんの場合、確定申告書に添えて出さなければいけない書類は以下の2点です。

  • 給与所得の源泉徴収票(原本提出です)
  • マイナンバーの本人確認書類のコピー(マイナンバーを記入している場合)

源泉徴収票は原本が税務署に行っちゃいますので、源泉徴収票の控えを手元に置いておきたい、という方はコピーを取っておいた方がいいかもしれません。

あと、マイナンバーの本人確認書類としては、

  • マイナンバーカード(プラスチックのやつ)
  • マイナンバーの通知カード(紙のやつ)+写真付きの身分証明証(免許証など)
  • マイナンバーが記載された住民票の写し+写真付きの身分証明証(免許証など)

のいずれかの組み合わせのコピーの添付が必要です。

印刷した申告書の中に貼り付け台紙が含まれていますので、その中の指定された場所に貼り付けてください。
(↓こんなフォーマットをしています)
添付書類台紙

昨年(平成29年分の確定申告)から、医療費のレシートを税務署に提出する必要はなくなりました。
ただし、税務署から問い合わせがあった際にいつでも出せる状態で手元に保管しておく必要があります。
期間は今度の確定申告期限の翌日(3/16)から5年間。
かなり長いですが…。

いざ提出!

申告書も印刷したし、添付書類もちゃんと揃えた。
そうなれば、お次はそれを、住所地を管轄する税務署に出すだけです。
(どの税務署に出すかは申告書に印字されています。京都市左京区であれば左京税務署、など。)

紙で出す場合、税務署への提出方法は2つあります。
直接持参郵送です。

直接持参する場合

税務署の開庁時間(8:30〜17:00)内に受付窓口に提出しましょう。
開庁日は基本平日ですが、一部の税務署は2/24と3/3(2019年の場合)も開庁しています。

とはいえ。
冒頭でも紹介したように、還付を受けるための確定申告は対象年の翌年から5年間受け付けています。
還付金の受け取り時期にこだわりがなければ、混んでいる時期が終わってから出しに行った方がいいかもしれませんね(^^

窓口に提出したら収受日付印を押した控えを返してくれます。
これで提出は完了です。

郵送する場合

持参するのはめんどくさいという方は郵送でもOKです。
こちらの場合、注意点が2つほどあります。

返信用封筒の同封を忘れずに!

収受日付印を押した控えを返送してもらうために、切手を貼った(←ここ重要)返信用封筒を同封するするのを忘れないでください。

切手を貼ってない、とか、料金が足りない、なんて場合に、税務署側で負担してまで控えを返送してくれることはありません。
「えー?」って思うでしょうが、逆の立場(返送する側)で考えてみたら、まぁ納得かな、と…。

源泉徴収票の原本を税務署に提出するということは、
申告以後は確定申告書が昨年の自身の所得を証明する公的な書類となるということです。
申告書の控えは確実に手元に残るようにしておきましょう。

郵便または信書便で送る!

確定申告書は信書にあたるので、郵便か信書便でしか送ることができません。
ゆうパックなど信書便以外の方法での送付は法律上厳禁です。
参考記事申告書は期限日当日の消印(通信日付印)有効。その注意点は?

期限もゆったりしていることですし、決められた方法で確実に送りましょう。

還付金はいつ頃振り込まれる?

申告書を提出したら、あとは還付金が振り込まれるのを待つだけです。

時期にもよりますが、早ければ半月〜長くて2ヶ月程度で振り込まれます。
確定申告の繁忙期を外せば処理も早い傾向がありますので、
「早くお金が還ってきてほしい!」
という方は1月中に申告してしまうことをオススメします。
(って、この記事は2月に書いているんですが)

お疲れ様でした!

以上で「自分で医療費控除の確定申告」完全ガイドは終わりです!

恐ろしく長い記事になってしまい、少し(だけ?)反省しています。
なんだか、自分で作る気が逆に失せるんじゃないか、って心配になってしまいますが(^^;

ただ、一度流れを掴んでしまえば案外時間はかからないです。
たとえ最初は時間がかかろうが、少なくとも、
税務署に行って並んでぼーっと待たされるよりは意味のある時間の使い方のハズ…。

これは私が普段接している事業主の方にもよくお伝えしていることなんですが、
人に丸投げでは、その事に対する自身の理解はいつまで経っても進みません。

納税は憲法で定められた国民の三大義務の1つです。
これを機会に「確定申告」や「税金」というものに対する理解も深めてみませんか?
是非、自分で申告することにトライしてみてください!

・医療費控除の対象としてよく出てくる論点を↓別記事にしています。
【確定申告】医療費控除の注意点。健診費用は引ける?クレジット払いはOK?

・この記事の姉妹記事(?)。還付ではなく納付になる場合の確定申告のやり方を解説しています。
一口馬主の確定申告やり方ガイド【2019年版・サラリーマン向け】

・サラリーマンの20万円以下の副業のもうけは「所得税は申告不要・住民税は申告必要」です!
「確定申告20万円ルール」とは?その内容と5つの注意点

・郵送の場合、信書便で出すのを忘れずに!という話を解説しています。
申告書は期限日当日の消印(通信日付印)有効。その注意点は?

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