平成27年分の贈与税の申告状況公表。申告件数は増加、納税額は減少

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京都市左京区で開業している税理士です。 元税理士試験受験校「相続税法」講師。 相続税や所得税、贈与税など「個人の方にかかる税金」に特化した税理士として活動しています。詳しいプロフィール個人ブログも更新中です

一昨日、国税庁のホームページで平成27年分の所得税、消費税、贈与税の申告状況が公表されました。
平成27年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について|国税庁

所得税と消費税はほぼ横ばい、贈与税は「申告件数は増加、納税額は減少」という結果になりました。
贈与税だけ少し動きがありましたが、これも昨年から適用された改正の状況などを踏まえると納得の数字が並んでいます。

贈与税の昨年からの改正の内容は「平成27年分から適用される贈与税の改正項目は?申告書作成の前に再確認」という記事で詳しく紹介しています。
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この記事以外にも、基本的な内容からマニアックな話まで、いろいろ書いています。
相続税、贈与税ってどんな税金?【解説記事のまとめ】ページはこちら

改正の影響が伺える数字に

こちらは過去の贈与税の申告件数と納税額の推移です。
下の棒グラフが申告件数(うち水色の部分が納税額がある申告)、上の折れ線グラフが納税額を表しています。
スクリーンショット

申告件数は7年連続の増加。
申告件数が増加に転じた平成21年は「直系尊属からの住宅取得等資金の贈与税の非課税制度」が創設された年です。
この規定ができたことで世の中の生前贈与の機運が一気に高まった、とまでは言い過ぎかもですが、結果はそんな感じになっていますよね。

納税額がある申告も平成22年以降年々増えてきていますが、以前「生前贈与で意識すべきは「贈与税の実効税率」と「相続税の限界税率」」という記事で紹介したような、
「少し贈与税を払ってでも生前贈与で相続対策を」
と考える方が増えてきているのであれば良い傾向だと思います。

特例贈与は約半数

あと、納税額が前年に比べて400億円減っていますが、これは平成27年分から贈与税率が改正された影響でしょう。
参考記事贈与税の特例税率・特例贈与財産とは?直系尊属からの贈与は税率が低くなります

スクリーンショット

この表の中で注目したいのは一番右(平成27年分)の棒グラフの中のカッコ書きの数字です。
水色の部分・納税額がある暦年課税の申告件数38万件のうち21万件が特例贈与
過半数の方が特例贈与の適用を受けた結果、納付税額も前年よりも減ったというわかりやすい関係です。

住宅取得等資金の非課税も

ちなみに、今日紹介しているPDFには住宅取得等資金の非課税の適用状況も紹介されています。
載っている文章をそのまま引用してみると、

《住宅取得等資金の非課税を適用した申告状況》
住宅取得等資金の非課税を適用した申告人員は6万6千人、住宅取得等資金の金額は6,508億円で、そのうち非課税の適用を受けた金額は6,159億円となっています。
これを平成26年分と比較すると、申告人員(+2.1%)住宅取得等資金の金額(+29.6%)及び住宅取得等資金の金額のうち非課税の適用を受けた金額(+42.6%)はいずれも増加しました。

申告件数はほぼ横ばいも、贈与された資金の額は前年比30%増、非課税の適用を受けた金額は同40%増と大幅に伸びたそうです。
でも、これも非課税枠が

平成26年中の贈与=1,000万円または500万円

平成27年中に締結した契約=1,500万円または1,000万円

と大幅に増えている分の違いだと思われます。
枠が増えれば皆さんその分しっかりと贈与されているということでしょうね笑

まとめ

以上、今日は平成27年分の所得税、消費税、贈与税の申告状況のうち、贈与税に絞ってその内容をご紹介しました。

「改正が入った分が申告状況にもわかりやすく出てるんやなぁ」
というイメージを掴んで頂けたのであれば嬉しいです。

ただ、昨年といえば相続税の基礎控除額が引き下げられた年です。
相続対策として生前贈与を使われた方も増えたでしょうから、正直言ってもっと申告件数は多いのかと思っていました。
皆さん110万円の枠内で贈与された方が多いんですかね。

多少贈与税を払ったとしても、110万円を超えて贈与した方が相続税だけを払うよりも贈与税・相続税トータルでの税負担は逆に少なくなる場合もあります。
(上で紹介した記事のリンクをもう一度貼っておきます。)

今日紹介した数字が今年以降どう変わっていくのかも注目ですね。

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