この記事は年明けの1月に書いています。
8月の税理士試験に向けて、今週から専門学校の授業も順次開講していますね。
そろそろ今年の本試験の試験委員も発表される時期でしょうか。
ここからは長いようであっという間の7ヶ月間ですから、本番まで悔いの無い日々を過ごして下さいね。
実質相対試験である税理士試験の攻略の秘訣はひとつしか無くて、それは、
「どんな状況でもAランク項目(基本論点)は必ず取る!」
です。
以下、この点についていろいろと書いていきます。
この記事を書いた人
2007年から2012年まで「資格の大原 税理士講座」で相続税法の常勤講師として勤務。
受験経験者コースを主に担当し、2012年には全国統一公開模擬試験の計算問題の作問も担当しました。
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税理士試験の勉強方法・攻略法まとめ
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やればやるほど重箱の隅を突つきたくなりますが
税理士試験は長期の戦いになりがちな試験です。
私は昔税理士講座の講師をしていましたが、私が担当していた相続税法なんかは特にその傾向が強く、
受講生の方の中には合格する力はあるのに何年も不合格が続いてしまう方もかなりいました。
何年も不合格が続いてくると、自分自身の勉強のやり方が間違っているんじゃないか?と不安になってきますし、毎年同じことを授業で習っていると気持ちもマンネリ化してきます。
でも、だからと言って
・授業でやる項目は頭に入っている(と思っている)からやることが無くなってくる
↓
・授業でやらないような細かい論点が気になり出す
↓
・そこばかりを追いかけ出す
↓
・答練や本試験の解答でもそこにこだわってしまう
こんなスパイラルに陥ってしまったら、本試験での合格はますます遠のいてしまいます。
本試験で必要とされる力が一体何なのか、それをしっかりと見極めることが大切です。
まずは試験の特徴を知ること
税理士試験は「合格基準点は各科目とも満点の60パ-セントです。」と公表されています。
ただ、過去にO原で行った講演で
「配点箇所は受験生の実際の解答状況をいくつか見た上で決めている」
と公言されていた元試験委員の先生もいらっしゃったぐらいで、その実情は完全な相対試験です。
相対試験の攻略の秘訣はひとつしか無くて、それは、
「どんな状況でもAランク項目は必ず取る!」こと。
しかも、ここで意識をして頂きたいのは、これは理論でも通用するということ。
計算でAランク項目を100%に近い確率で合わせる力はもちろん必要ですが、
それ以上に、理論で誰もが答えそうな項目をしっかり書けるかというのは本試験の合否に直結します。
私自身の失敗談
とある理論問題があったとします。
配点は30点。考えられる解答の柱は合計6つ。
ボリュームは全て同じで、Aランクが3つ、Bランクが2つ、Cランクが1つ。
2人の人が同じ解答時間を費やした結果、出来上がった答案が
Aさんの解答量「Aランク100%、Bランク50%、Cランク0%」
Bさんの解答量「Aランク66%、Bランク66%、Cランク66%」
だとした場合、さて、どっちの方が点数を稼げる答案でしょうか?
答えは断然Aさんです。
だって、実際の配点のイメージは、「それぞれの柱に各5点×6個=30点」ではなく、
「Aランクに各8点、Bランクに各3点、Cランクに0点の合計30点」
というAランクに傾斜した配点だからです。
Aさんは「8点×100%×3+3点×50%×2+0点×0%×1=27点」取れる計算になりますよね?
それに対してBさんは「8点×66%×3+3点×66%×2+0点×66%×1=20点」しか取れない計算になります。
本試験でこの点数の差はメチャクチャでかいです。
ちなみにBさんの例は私が2009年の試験で犯したミスです。
理論は全て薄く広く、テキストに挙がっていない項目まで解答範囲を広げた答案を作った結果、なんとB判定を食らって落ちています…。
「今年で受験何年目やと思ってんねん!オレはこんだけ知ってんねんぞ〜!」
というアピールは本試験では全く意味を成さないことを痛感しました。
(でも、その失敗の経験が翌年の官報合格に繋がったんですけどね。)
とにかくAランク項目の精度を上げよう
本試験ではAランク項目に振られた配点は何が何でも100%モノにすることが重要です。
そのためには、まずはどこがAランク項目なのかをしっかりと認識する必要があります。
そしてそれをどうやって認識するのかと言えば、専門学校の教材なんですよね。
ハッキリ言って、4月までにやるテキストに載っている項目は本試験では全てがAランク項目になります。
自分では「やることが無い」と思っていても、4月までの答練でもし満点が取れていないのであれば、Aランク項目の精度はまだまだだということです。
そう考えたら、意外とやることが多く感じませんか?
どん欲に、そして主体的に勉強して、とにかくAランクの精度を上げていきましょう。
そうしないと、本試験の頃にはAランクしかやっていない初学者の人にも追い抜かれてしまいますよ。
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