郵便ポストは私設が可能!その設置基準を調べてみた

郵便ポストは私設が可能!その設置基準を調べてみた

郵便ポストって、大半が郵便局によって建てられているものだと思っていませんか?
一部のコンビニを除いては全部そうだと私も今朝までは思っていました。

実は、郵便ポストは郵便局の承認さえ得られれば自分で建てることができます。
「ウチの周りにはポストが無くて不便なんだよなぁ」
という方は狙ってみてはいかがでしょうか?(^^

この記事を書いた人


税理士 尾藤武英
税理士 尾藤 武英(びとう たけひで)
京都市左京区下鴨で開業している税理士です。
過去に税理士試験の予備校で相続税を教えていた経験から、相続税が専門分野。Macユーザーで会計ソフトはクラウド推し。
事務所開業以来、自作ホームページ(ここ)や各種SNSなど、ネット上での情報発信にも力を入れています。
詳しいプロフィール(経歴や活動実績など)
本記事の内容やテキスト・画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
ブログ記事の執筆・編集方針及び注意事項(免責事項・著作権など)

事務所の目の前にあった郵便ポストが撤去されてしまい…

今日はなぜこんなネタに行き着いたのかといえば、それは私の事務所周辺のポスト事情のせいです。

先週、ウチの事務所の真ん前にあったポストが撤去されてしまいました。

世の中は郵便離れが叫ばれて久しいですが、税理士業界はまだまだ郵便文化が根強いです。
しかも、私がメインの業務としている相続税の場合、申告書などをインターネットで提出することは一切できない(※2019年10月からはネットでの申告がやっと可能になりました)ので、
普通の税理士以上に郵便を使っている自負(?)もあります。

そんな私の事務所の目の前のポストがよりによって撤去されてしまうとは…。
そんなに利用者が少なかったんでしょうか?(汗

納得がいかないので、ポストが撤去される基準でもあるのかを調べていたら、
そこで行き着いたのが「ポストは自分で建てることができる」という情報です。

見てみたら、いくつかの要件がある様子。
将来に備える意味も兼ねて(?)面白そうなのでブログのネタにしてみます(^^)

私設ポスト(私設郵便差出箱)の設置基準とは?

では、どうすれば郵便ポストを自分で建てることができるんでしょうか。
その決まりは「内国郵便約款」というところに書いてあります。
↓以下のページにその約款が挙がっています。1つめのPDFです。
各種約款 – 日本郵便

たくさんリンクがありますが、そのうちの1つめ「内国郵便約款(約款)」をクリックすれば約款のPDFが立ち上がります。
条文番号で言えば第186条から第193条まで。ページ数で言えば76ページから77ページにかけてが私設ポストの内容です。
(以下で引用している取集料は2枚目のPDF「内国郵便約款(料金表)」の一番最後のページ(115ページ)に書いてあります。)

「需要がある+全ての費用を負担する」なら設置OK!

そこに書いてある内容をざっくりと紹介するとこんな感じになります。

【私設ポスト(正式名は「私設郵便差出箱」)を設置するには?】

  • 設置には郵便物の取集をする郵便局(京都市左京区下鴨の場合は左京郵便局?)の承認が必要。
  • 承認の条件は「郵便物が取集しやすい場所にある」「1日平均10通以上の郵便の利用が見込める」こと。
  • ポストの設置費用と維持管理費用は設置者が負担する。
  • 設置者は以下の取集料を郵便局に対して支払う。(金額は全て税込)
    私設郵便差出箱の取集料(2024年10月以降)

  • 取集料の支払方法は従来は現金、小切手、郵便切手のみだったが、2020年2月3日(月)より口座振込も可能に。
    参考URL私設郵便差出箱取集料等の支払方法に口座振込を追加します – 日本郵便

結構な費用がかかります!

ポストの購入代金も設置工事の費用も維持管理費用も全部設置者が負担。
さらには取集料なるものまで払う必要があります。
(ご丁寧にも、年2回に分けて払えとか1年分まとめて払うことも可なんて決まりもあります(笑))

ウチの目の前にあったポストは「道路に近接する場所」にあって「1日の取集度数が3度」だったので、同じものを設置するなら取集料は年間108,790円ですね。
4パターンの中で一番安くはありますが、それでも10万円超。
1ヶ月に直すと9,065円。1日あたり298円かかります。

びとう
ちなみにこちら。郵便料金が引き上げられる前の2024年9月以前は年間83,810円でした。
約30%もの値上がりはえげつい…(^^;

 
また、他人の土地の上に設置する場合は別途地主さんへの地代の支払いももちろん必要です。
うーん、これはバカにならないぞ(^^;

しかも、「1日10通以上の利用が見込める」という条件もかなり厳しくないですか?
昨今の郵便事情を考えるとこれは不可能に近い数字では…。

まとめ 私設はできるが設置基準はかなり厳しい

「あわよくば」と思って調べてみましたが、やはりそう甘くはなかったです。(ちーん)
さっそく明日も出さなきゃいけない書類があるんですが、500mほど歩いて別のポストに出しに行きますかね。

…事務所の経営に余裕が出たら復活を狙ってみましょうか!
(って、そんな日が来る頃には郵便文化なんてほぼ死滅してそうな予感(^^;)

【ちなみに】
↓こちらの記事ではいろんな種類の私設ポストが紹介されています。
日常にひそむ違和感、「私設ポスト」の世界 / デイリーポータルZ
「こんなにあるんやー」と見入ってしまいます(^^

【郵便に関連する記事】


 京都の税理士・尾藤武英税理士事務所
代表税理士がすべての業務を直接担当。
元予備校講師の経験を活かしたわかりやすいアドバイスでお困りごとを解決します。
オンラインでもお受けしていますので、お住まいの地域問わずお気軽にどうぞ。  

この記事をシェアする

この記事を書いた人

税理士 尾藤武英

税理士 尾藤 武英(びとう たけひで)
京都市左京区下鴨で開業している税理士です。
過去に税理士試験の予備校で相続税を教えていた経験から、相続税が専門分野。Macユーザーで会計ソフトはクラウド推し。
事務所開業以来、自作ホームページ(ここ)や各種SNSなど、ネット上での情報発信にも力を入れています。
詳しいプロフィール(経歴や活動実績など)