例年1月下旬に発表される税理士試験の試験委員。
今年(平成28年度)の試験委員も先日ついに発表されました!
↓この記事で「そろそろ今年の本試験の試験委員も発表される時期でしょうか」と書いたその次の日に発表されていました。
過去記事税理士試験合格に必要なのはAランク(基本論点)を合わせる力
相続税法の今年の試験委員は去年と変わらずのようですね。
例年、資産課税課の課長が理論問題を、税理士が計算問題を担当していますので、おそらく今年もそうなるんでしょう。
この記事を書いた人
2007年から2012年まで「資格の大原 税理士講座」で相続税法の常勤講師として勤務。
受験経験者コースを主に担当し、2012年には全国統一公開模擬試験の計算問題の作問も担当しました。
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試験委員の発表で思い出すのは講師最終年
試験委員が発表されて一番慌てたのは講師最終年の2012年です。
その年私は光栄にも、
「全国統一公開模擬試験(通称「全統」)」という、大原のみならず税理士試験業界の中でも最大規模の直前答練の計算問題の作成を担当させて頂いていました。
(ちょっと自慢してます(笑))
「ここで出る問題が大原の本試験予想だ」
と言われるぐらいの試験なんで、作問にあたっては周到な本試験予想と試験委員対策が求められます。
ただ、実は当時の問題の作成時期って、年末から1月下旬にかけてなので、試験委員が発表になる今頃にはほとんど問題は出来上がっちゃってるんですよね。
それでも、それまでの相続税法の計算の試験委員の担当は「3年やって次の人に交代」というのがひとつのサイクル。
前年と前々年はK本先生という税理士が担当されていたので、当然その年もK本先生が3年目の試験委員を担当されるだろうと思い、私も過去2年の本試験と様式もそっくりで、K本先生の好きな論点を散りばめた問題を作っていました。
が。あらかた問題が完成した時期に試験委員が発表されてなんとビックリ。
試験委員の中にK本先生の名前が無い(汗)
K本先生は2年間の担当だけで交代されてしまったんです(^^;
「試験委員がK本先生じゃなくなったら、このK本先生へのオマージュに溢れた問題はどうすればええねん??もう作り直す時間は無いで〜!!」
とかなり慌てましたが、結局そこまで作っていた問題をほぼそのまま採用して頂けることになり、作り直しという最悪の事態は避けることが出来ました。
でも、言い換えれば、その年の大原は試験委員対策が全く出来ていない問題を全統に出していたことになるんですかね??
うーん、とりあえず謝っておきますm(_ _)m
試験問題は5月の税理士分科会までには完成している??
ちなみに、税理士試験の問題は5月の下旬には既に大枠が完成しているようです。
毎年5月の下旬に「国税審議会 税理士分科会」という集まりが開かれていて、ここで全ての科目の試験問題の内容が審議されています。
去年は5月22日に開催したそうです。活動内容も毎回↓こうして公開されています。
4 議題
議題1 平成27年度(第65回)税理士試験の試験問題の審議等
議題2 受験資格の認定の申請
議題3 試験免除の申請等
全体の所要時間(2時間半)から考えても詳細な議論は無理でしょうし、多分
「こんなん出しまーす」
「はいわかりましたー」
的なシャンシャンとしたやりとりが行われているのではないかと勝手に推測(^^;
作問にかかる時間を考えたら、これが終わってから(理論はあるかもですが)計算問題を作り始めることはまず無いでしょうし、
もしこれから作り出すにしても、ここでの承認事項を踏まえて作るわけですから、
よく言われる「『全統に出た問題は試験委員が問題から外すから出ない』説」は個人的にはちょっと信憑性が薄い気がします。
全統で出た問題が本試験で出ないのは、単に全統の作問者が勝手に予想を外しているだけだと思いますよ〜。
4年前の相続の私みたいに(ー ー;
私自身の合格体験はもちろん、講師時代に得た経験や情報をぎゅぎゅっと凝縮しました。
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