この記事は9月30日に書いています。
税理士試験の来年に向けた講座が始まってもうすぐ1ヶ月が経ちますね。
ちょうど今頃は1回目の定例試験が行なわれている頃でしょうか。
今の時期はなかなか気合を入れて勉強する気になれない、という方も多いでしょうが、
特に税法初学者の方にお伝えしたいのは、
「今の時期から手を抜かずに勉強しないとエラいことになりますよ!」
ということです。
この記事を書いた人
2007年から2012年まで「資格の大原 税理士講座」で相続税法の常勤講師として勤務。
受験経験者コースを主に担当し、2012年には全国統一公開模擬試験の計算問題の作問も担当しました。
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税理士試験の勉強方法・攻略法まとめ
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税法初年度の油断が8年間もの受験生活に繋がった
なぜ↑ああ言うのかといえば、私自身がそれで失敗をしているからです。
以前、「【税理士試験】受験8年間で冒した3つの失敗を振り返る」という記事で、私が税理士試験で冒した失敗の1つ目として
「最初の年のダブル合格で税理士試験をなめてしまった」
ことを挙げています。
この記事の中では
「12月の合格発表で簿記、財表のダブル合格がわかったことで税理士試験をなめてしまった」
といった書き方をしていますが、実は、気の緩み自体はそれ以前からありました。
明らかに気の緩みがあった税法初年度の今の時期
初めての税理士試験受験を終えた直後の受験2年目。
私は所得税法と相続税法の2科目を初学で勉強していました。
いざ勉強してみると、初めて勉強する税法は会計科目とはやはり一味違って、「結構骨があるなぁ」という印象でした。
ただ、だからと言って1年目以上のテンションで勉強していたかといえばそういうわけでは別に無くて、
「まぁ、勉強してればそのうち点数も上がってくるでしょ。(1年目もそうだったし!)」
てな感じでのんびりと構えていました。
1年目以上どころか、1年目と同じテンションですら勉強できていなかった気がします。
そうして迎えた相続税法の1回目の定例試験。
試験の範囲は計算のみでしたが、取った点数は50点満点でたったの37点。
平均点は確か45点ぐらいはあったように記憶しています(^^;
その後講師になったからなおさらわかるんですが、普通に勉強していれば40点は絶対に取れる試験です。
しかし、当時の私はそんな結果にも気にする素振りは全然なくて、
当時の担当講師が
「こんな試験で40点も取れていない人はやばいと思ってください!」
とすごい剣幕で怒っていても、
「そんなこと言われてもねぇ…。」
「所得も勉強してるから時間無かったし…。」
という感じで、そんなに気にはしていませんでした。
1年目はあんなにがむしゃらに勉強していたのに…。
てか、1年目最後に点数が上がってきたのは最初からがむしゃらに勉強していたからなのに…。
(というのもだいたい後からわかることなんですけどね。)
この時期からの気の緩みが影響したおかげか、この年は相続、所得ともに成績はほとんど振るわず。
この年、そして翌年と、合格科目を1つも出すことができませんでした。
そして、この時期の過ごし方が、その後7年間もの長期にわたって税理士試験とお付き合いすることになってしまった要因の大きな1つであることは間違いありません(汗
今の時期からしっかりと基礎固めを!
もちろん、今の時期から直前期と同じぐらいに必死でやれとは言いません。
そんなの、体も気持ちも本試験まで絶対にもたないですし。
また、それは官報合格するまでの数年間という単位で見ても同じです。
気持ちがダレてしまう時期は絶対に来ます。
ただ、それでも最低限専門学校のカリキュラムはさぼらずにしっかりとこなしていきましょう。
そして、「去年もこれでいけたから大丈夫だろう」という気持ちも絶対に捨てましょう。
今の時期に学習している項目はどれも基礎的なものばかりですが、これらがしっかりと身に付いていないと後に勉強していく項目も素直に頭に入ってくれません。
今の時点から積み残している項目を作ってしまうと取り返すのは本当に大変ですし、そうしたことが何年も同じ科目の勉強を続けることにも繋がりかねません。
先日初めての税理士試験を終えて、そこで手応えがあった方は、なおさらこうした油断には要注意です。
人間は知らず識らずのうちに楽な方に流れてしまう動物です。
税理士試験は生半可な気持ちで受かる試験ではありませんし、楽に受かる方法もありません。
多少の気持ちのブレこそあれど、一定のストイックさは絶対に持ち続ける必要がある試験だ、ということは忘れずにいきましょう!
私自身の合格体験はもちろん、講師時代に得た経験や情報をぎゅぎゅっと凝縮しました。
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