初めての「独立記念日」

初めての「独立記念日」

今日は私にとって初めて迎える「独立記念日」です。
1年前の今日、2015年9月16日に私は税理士として独立開業しました。

無謀な状況からの苦し紛れのスタート

税理士に限らず、いざ「独立する!」という場合は、慎重すぎるぐらい周到に準備をしてから開業するという方がほとんどだと思います。
しかし、私の1年前の状況はそれとは真逆でした。

私が独立したときの状況を勇気を持って晒してみると…。

  • 勤務時代の事務所を体調不良で辞めて以来、1年以上税務の仕事から離れていた。
  • 辞め方が辞め方だったので、前の事務所からのお客さんの引き継ぎは当然無く、顧客ゼロからのスタート。
  • 休んでいる期間が長かったせいで手持ちの資金に乏しく、借入も満足にできず、開業資金に不足していた。
  • 税理士事務所での実務経験もたったの2年弱と、決して長いわけではなかった。

税理士の10人が10人、「こんな状況でよくもまぁ独立したな」とビックリするような状況です。
今こうして書き出してみて、私自身も正直呆れています(^^;

まさに苦し紛れのスタートでした。
でも、そんな私でもここまでギリギリなんとかなっています。

ターニングポイントはとある「圧迫面接」

実は、開業するほんの数ヶ月前までは、私は独立なんて一切考えてもいませんでした。
上の状況を見た人の大半が「無謀すぎやろ」と思うのと同じように、私自身も

「自分はまだ税理士事務所での経験も浅いし、知らないことも多い。だから独立なんてとんでもない。」

と思っていました。
なので、体調不良から回復してしばらくの間は、再就職を目指して転職活動をしていました。
いくつかの事務所にも面接に行ったり。

転機となったのは、そのうちのとある事務所での面接です。
面接官として応対してくれたその事務所の所長税理士(私より1歳年上)から以下のような言葉を浴びせかけられました。

「5科目揃って税理士登録もできるアンタが今更ウチに来て何するんや?ウチは独立養成所やない。ウチに入ったら5年はいてもらうで。」

「ま、その頃に独立してももう遅いけどな。独立なんか30代前半で始めんと。お前の今の年齢(当時39歳)でももう遅い。」

「そんな奴ら、独立したはええけど3年やって利益1,000万もあげられへん奴らばっかりや。売上ちゃうで?利益でや。」

これを言われた瞬間は怒りに震えました。
「態度も横柄やし、人を馬鹿にする言い方しかしないし、1歳違いの分際でお前は何様や?」と。
面接が終わった後もしばらく怒りが収まらなかったです。(てか、ついでに言うなら今も収まってはいませんが(笑))
その日の晩になぜか採用のお知らせを頂いたんですが、それももちろん2つ返事で断りました。

しかし。この面接を経て自分の中で芽生えた気持ちがあります。
それが、

「そんなに言うなら独立してやる」
「将来あいつを絶対に見返してやる」

という半ば復讐めいた気持ち。そして、

「あんな人間的に終わっている奴でもやっていける業界なら自分も絶対に大丈夫だろう」

という妙な自信でした(笑

あのときのあのお言葉のおかげで、今は毎日忙しくも楽しく、やりたい仕事に囲まれる日々を送っています。
某税理士、ありがとうございます。

てか、3つ目の「利益1,000万円」云々はともかく、最初の2つ、特に1つ目はある意味正論ですもんね。
ひょっとしたら、自分の背中を押すためにこれらの発言を浴びせてくれたのかも?なんて今は思ったりもしています。
(ただ、それやったら「採用する」なんて言うわけないよなぁ。やっぱり違うか(^^;)

実務経験の少なさも気にする必要は無い!

独立を迷っている税理士の中には、かつての私のように、
「自分はまだ経験が浅いし、わからないことも多いし…。」
と思っている方も多いのではないかと思います。

1年実際にやってみてわかりました。
そんなの、ハッキリ言って気にする必要は全然無いです!

わからないことはやりながら覚えればいいんです。
人間、しなきゃいけない環境に置かれたら嫌でも必死に勉強するもんです。
そして、その方がよっぽど効率良く自分の身にもなります。

もちろん、勤務時代もサボっていたわけではありません。
(てか、サボっていたらストレスで体調崩したりしないですしね(^^;)
でも、勤務時代と独立後では自分自身の意識(着眼点?)が全く違います。

「前はこんなこと考えたことも無かったなぁ」
「前はなんて無責任なことを言ってたんやろ…。」

なんて思うことも多いですし、そうした経験の1つ1つが自分自身の成長の糧となります。
そして、そうしたことの繰り返しが、成長のスピードを勤務時代とは全く比較にならないレベルにまで引き上げてくれるんです。

「勤務時代にできる限り全て勉強して吸収してしまおう」と思うこと自体に無理があります。
だって、独立しなければ学ぶことができないこと、見ることができない世界は確実にあるからです。

独立しようか迷っている税理士がいるのであれば、その人には
「迷っているぐらいなら独立しましょう!その方が絶対勉強になりますよ!」
とお伝えしたいです。

私みたいな人間でもなんとかなっているんです。
皆さんならもっとなんとかなります。

1年後も「独立、いいですよ」と言えるように

今でも、先が見えない不安は正直言って結構あります。

「今のままだと数ヶ月後には仕事が無くなるな…」
などとふと思うこともありますが、それは考えても仕方がないので、とりあえず今は自分ができることをひとつひとつやっていくだけです。
このブログもその一環ですよね。

私自身、様々な同業者がブログなどを通じて発信してくれている情報に開業前から触れることができたおかげで、開業直後の早い段階から、
「目先の売上は求めず、自分自身がやりたいと思える仕事に注力する」
というスタンスでここまでやってくることができました。

お客さんゼロからのスタートでこの決断はなかなか難しかったですが、私自身気楽な独り身という立場もあり(笑)、なんとかそれでもここまで来れています。

お金を取るのか自分の気持ちを取るのかは難しい問題ですが、可能な限り、自分の気持ちに正直に仕事をしていくべきだと思っています。
そうでなければ、何のために独立したのかわからないですからね。

1年後、また「1年間なんとかなりました」とこのブログに書けるように、今日からの1年も精一杯努力していきます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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