贈与税の申告漏れに注意!

他人から貰ったお金には贈与税がかかります【申告を忘れずに!】

平成27年(2015年)から相続税の基礎控除が引き下げられていることもあって、
相続税対策の一環として、家族間で生前贈与をする人が増えているようです。
この記事を見ているあなたも
「この1年の間に両親やおじいちゃん、おばあちゃんからお金を貰った」
という方かもしれませんね。

もし、贈与で貰ったお金(財産)の年間の合計額が110万円を超える場合は贈与税の申告が必要です。
税務署は見ていますので、「当てはまるわ〜」という方は申告を忘れないようにしましょう。

この記事の運営元:京都市左京区の尾藤武英税理士事務所
税理士試験受験予備校「相続税法」の元講師が運営する税理士事務所です。
わかりやすいアドバイスで皆様をサポートいたします。

平成27事務年度の相続税・贈与税の調査実績が公表されました

この記事は、先日国税庁のホームページに掲載された、とあるプレスリリースをきっかけにして書いています。

そのプレスリリースとは
「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」
というものです。

これは、平成27年7月1日から平成28年6月30日までの1年の間に、税務署が相続税や贈与税についての税務調査をした結果、申告漏れを指摘した件数やその金額、財産の種類や追徴した税額などをまとめたものです。

いわば「こんなところに着目してるから気をつけてや〜」という、税務署からの生のデータです。

このプレスリリースのタイトルは「相続税」となっていますが、贈与税は相続税の補完税なので(←詳しくはリンク先の記事をどうぞ)、一番最後には贈与税についても書かれています。
そして、これを見ていると、贈与税の税務調査について1つのわかりやすい傾向が見えてきます。

それは、贈与税は現金や預貯金の無申告に注意ということです。

公表データから見えてくること

以下、公表されたデータを順番に紹介していきます。

調査件数などは前年度とさほど変わりないですが…。
(以下のスクリーンショットは全て国税庁ホームページの「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」から引用しています。)
調査件数

特徴が出ているのが次の2つのグラフです。

無申告事案が8割を超えている

「申告漏れ等の非違件数(=税務調査で申告漏れが指摘された件数)」「申告漏れ課税価格」ともに、無申告が占める割合が8割を超えています。
無申告が8割超!

税務署から「アンタ贈与税ちゃんと払ってや」と言われた人のうち、
「アンタそもそも申告してないやん」という人の割合が8割を超えている、ということです。

財産の内訳は現金・預貯金等が6割超えている

また、申告漏れ財産の内訳では「現金・預貯金等」が6割(60.1%)を占めています。
現預金が6割

税務署から「これにも贈与税かかるでぇ」と言われた財産の6割を現金・預貯金等が占めている、ということです。

この割合、相続税と比べてみたらいかに高いかがよく分かります。
相続税の場合も現金・預貯金等が占める割合は全体の中で一番多いですが、それでもせいぜい35%〜40%前後です。
(下の棒グラフの赤色の部分が現金・預貯金等の占める割合です。)
相続税は4割程度

登録免許税や不動産取得税などの移転費用がかからない分、通常、贈与するなら不動産よりも現預金を優先するというのもあるんでしょうが、それにしても高い割合です。

総合すると、税務署は贈与税については相続税以上に現金・預貯金等の無申告事案を追いかけているんだということがよくわかります。

まとめ 申告義務がある方は忘れずに申告を!

改めてまとめますと、贈与税というのは、相手が何人かは問わず、
1月1日から12月31日までの間に財産を貰った人の、その貰った財産の合計額が110万円を超える場合に申告が必要になります。

また、「相続時精算課税制度」を選択している人がその対象の直系尊属(親や祖父母)から財産を貰っている場合は、110万円という金額に関わらず、たとえ1円でも申告が必要です。

「相続時精算課税制度」については以下の記事で解説しています。
相続時精算課税制度とは?要件や手続き、注意点をわかりやすく解説します

上で紹介したとおり、税務署は贈与税の無申告、特に、現預金の動きに着目しています。
この記事で紹介している国税庁のプレスリリースでも↓こんな文言が挙がっていますし。

国税庁では、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・活用するなどして、贈与税の無申告事案の積極的な調査に努めています。

引用元:平成27事務年度における相続税の調査の状況について|国税庁

「そんなん、現預金の贈与なんてどうやって把握すんねん。バカ正直に申告なんかせんでええやろ!」
なんて思わずに、法律で決められた申告と納税の義務はしっかりと果たすようにしましょう。

あとから税務署からゴチャゴチャ言われて余計な罰金まで払わされたら逆に損ですからね。
(↑相続税の税務調査の時にあわせて申告漏れを指摘されるケースが多いです。)

平成30年分の贈与税の申告期限は所得税の確定申告と同じ平成31年3月15日(金)です。
ただ、受付は所得税より2週間早く、平成31年2月1日(金)からスタートします。
申告義務のある方は今のうちから準備を進めておきましょう!

国税庁の「贈与税の申告書作成コーナー」を使って贈与税の申告をする流れを解説しています。
贈与税の申告書作成コーナーから自分で贈与税の申告をする方法

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