2021年4月から消費税の総額表示(税込み表示)が義務化されます

2021年4月から消費税の総額表示(税込み表示)が義務化されます

令和3年(2021年)4月から消費税の総額表示(税込み価格表示)が義務化されます。

これにより、現在消費税抜きで価格の表示を行っている小売業者さんは消費税込み表示への変更が必要となります。
「そんなん知らんかったわ」という方はこの記事を読んで、早めの準備をお願いします!

びとう
びとう
【この記事は私が書きました】
税理士・尾藤 武英(びとう たけひで)
京都市左京区で開業している税理士です。
税理士試験大手予備校の元講師で、事務所開業後は所得税などの研修講師を多数担当。
税理士には珍しいMacユーザーで、クラウド会計ソフトを活用したスモールビジネス支援にも力を入れています。
運営者情報(詳しいプロフィール)を見る
確定申告代行サービス【令和2年分受付中】

 

現在は「税抜きでも税込みでもどちらでもいい」

思い出して欲しいんですが、昔はお店の価格の表示は全て税込みでしたよね?
具体的な期間でいうと、平成16年(2004年)4月以降、消費税が5%の時代は全て税込みでした。

これは、消費税法で「小売価格は総額表示(税込み表示)にしろ」と決められているからなんです。
消費税法第63条にその旨が規定されています)

2013年10月から期間限定でOKでした

ただ、消費税が短期間で2度(8%→10%に)引き上げられることによる事務負担などを考慮して、
消費税が8%に引き上げられるタイミング(平成25年(2013年)10月〜)で「消費税転嫁対策特別措置法」という法律が制定されて、

基本は税込み表示やけど、「これは税抜きです」とわかりやすく表示してるなら税抜きでもいいよ

というルールになりました。
世の中に税抜き表示のお店や商品があふれ出した(?)のはここからです。

びとう
びとう
「10%まで上げ切って、世の中が落ち着くまでは税抜きのままでええよ(何度も値札を変えるのは邪魔くさいやろ?)」という国側の配慮があった、というわけなんです。

 
とはいえ、この法律は期間限定で、令和3年(2021年)3月31日に失効します。
その後は、以前のような「税込み表示一択」に戻ることになります。

総額表示(税込み表示)の具体例

では、2021年4月以降に許される価格の表示方法とはどんな感じなんでしょうか?
国税庁のホームページで表示例が紹介されているので引用してみます。

例えば、次に掲げるような表示が「総額表示」に該当します
(例示の取引は標準税率10%が適用されるものとして記載しています。)。

11,000円
11,000円(税込)
11,000円(税抜価格10,000円)
11,000円(うち消費税額等1,000円)
11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)

引用元:No.6902 「総額表示」の義務付け|国税庁

ポイントは、税込みの支払い総額(消費税額を含んだ価格)さえ表示されていればOKということです。

びとう
びとう
上の例以外にもいろんな表示パターンが考えられますが、とりあえず税込みの支払総額がわかるようになってさえいれば問題なし!ってことですね。

業種問わず総額表示が義務付けられます

ただ、世の中には、プライスカードやPOPを簡単に書き換えることができない業種の方も多いハズです。
実際、「税込み表示 義務化」でググってみると、アパレル業界の情報紙さんの↓こんな記事が出てきます。

21年3月31日に消費税転嫁対策特別措置法が失効し、4月1日から総額表示(税込み価格表示)が義務付けられる。
日本繊維産業連盟や日本アパレル・ファッション産業協会など業界7団体は財務省と経済産業省に確認し、「消費者が税込み価格を一目で分かるよう手立てを講じれば、『本体価格+税』表示の値札を付け替えなくてもよい」とし、対応方法を会員企業に伝えた。

引用元:21年4月の総額表示義務化 総額表示の明確化で値札付け替え不要に | 繊研新聞

私も昔スーパーの衣料品部門で働いていた経験があるので、こういった事情はよくわかります…。
が、業種を問わず、消費者に対する小売段階の価格表示はすべて総額表示が義務付けられます。
(事業者間取引は総額表示義務の対象とはなりません)

現在の税抜き表示で認められている方法は?

ちなみに、現在認められている税抜き表示の方法は以下の2つのいずれかのみです。

例1
商品などの価格を次のように表示する。
「〇〇円(税抜)」「〇〇円(税抜価格)」「〇〇円(本体)」「〇〇円(本体価格)」「〇〇円+税」「〇〇円+消費税」「〇〇円(税別)」「〇〇円(税別価格)」

例2
プライスカードには「○○円」と税抜きの価格だけを表示して、別途、店内の目に付きやすい場所に明瞭に「当店の価格は全て税抜価格となっています。」といった掲示を行う。

あくまでも「わかりやすく表示するなら特別にOK」というものなので、上のいずれかでなければ税抜き表示は認められません。

びとう
びとう
とはいえ、例2なんて全然わかりやすくないですけどね!
自分で計算せなあかんのもめんどくさいし、税込みやと思ってたら税抜きで、レジで「えっ!?」みたいなこともあるし…(^^;

2021年4月から総額表示が再び義務化のまとめ

以上、この記事では2021年4月から消費税の総額表示(税込み価格表示)が再び義務化されるよという、
小売業者の方には見逃せない情報について解説しました。

冒頭でも言いましたが、現在税抜きで価格の表示を行っている小売業者さんは2021年4月までに税込み表示への対応が必要となります。
「そんなん知らんかったわ!」という方は早めに準備を進めましょう!

記事中でも紹介した↓以下の国税庁のページでは、対象となる取引や表示媒体など、「価格の表示方法のイロハ」が紹介されています。
No.6902 「総額表示」の義務付け|国税庁
興味のある方は目を通してみてください。


【関連記事】

確定申告やクラウド会計のことで、お困りではありませんか?
弊所は確定申告やクラウド会計に強い京都の税理士事務所です。
代表税理士がすべての業務を直接担当。わかりやすいアドバイスでお困りごとの解決に努めます。

この記事を書いた人

税理士 尾藤武英
税理士 尾藤 武英(びとう たけひで)
京都市左京区下鴨で開業している税理士です。
税理士試験大手予備校の元講師で、事務所開業後は所得税などの研修講師を多数担当。
税理士には珍しいMacユーザーで、クラウド会計ソフトを活用したスモールビジネス支援にも力を入れています。
詳しいプロフィール(運営者情報)を見る