京都市の「指定道路図提供システム」が便利!土地の相続税評価にも使えます

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税理士として相続税の計算をしていると、必ず出てくるのが土地(宅地や農地、駐車場用地など)の評価額を出す作業です。

土地の評価額を出すにはいろんな要素を考慮する必要がありますが、その中のひとつとして挙げられるのが、その土地がどんな道路に接しているのかです。

私が住む京都市では、目的の土地が接している道路の情報がインターネットで閲覧できます。
通常であれば役所まで行って確認しなければいけない手間が省けるので便利です。

土地の評価には接している道路の情報が欠かせない

亡くなった人から財産を相続した場合にかかってくる税金・相続税。
この相続税の大きな特徴は、「貰った財産の金額(=「相続税評価額」と言います)を自分で求める必要がある」点にあります。

宅地(上に建物が建っている土地)の場合、国税庁が毎年公表している「路線価」や「評価倍率」を使ってその評価額を求めていきます。

そして、特に「路線価」で土地を評価する場合には、その土地に隣接している道路の情報が欠かせません。

・この道は公道なのか、私道なのか
・この道は誰でも通り抜けできるものなのか
・一見道に見えるけど本当に道なのか(この逆(実はここに道が通っていた)もあります)
・建築基準法上「道路」として認められた道なのか、そうじゃなくても自治体が「道路」として認めている道なのか

などなど。
こういった点に着目しなければ、正しい土地の評価は行えないからです。

これらの情報を知ろうと思えば、通常はその土地が所在する自治体の建築指導課(自治体によって名称は異なります)に行って話を聞く方法を採ります。
しかし、最近はこうした道路の情報をインターネットで出してくれている自治体も増えてきています。

私が住む京都市もそんな自治体の1つです。

京都市が公開しているシステムとは?

京都市の場合、以下のサイトで市内の道路の種類を地図にして公開してくれています。

トップページは↓こんな見た目をしています。(画像クリックで別ウィンドウでサイトに飛びます)
指定道路図提供システムトップページ

中に入っていくと、↓このように、道路の部分が種類で色分けされた地図が出てきます。
左京区役所周辺の指定道路図

色分けの凡例は以下のとおり。
色分けの凡例

難しい用語が並んでいますが、主なものをピックアップすると、

・42条1項1号=道幅十分な、建築基準法上もれっきとした「道路」
・42条1項5号=申請によって自治体に「道路」と認めてもらった道。いわゆる「位置指定道路」
・42条2項=道幅は「道路」の基準に達していないけど、条件付きで建物を建ててもいいと自治体が認定した道路。(再建築の際にセットバックが必要)

といった種類がわかります。

こうした地図を見ることによって、

・この土地が接している道は建築基準法上の道路ではない。
・けど、自治体から「建物が建てられる道路だ」と指定されている。
・てことは、道幅が道路としての基準に達していないかもしれない。
→実際の道幅を測ってみて、それを評価に織り込んでみよう!

とか、

・公図で見たら建物の敷地だと思っていた部分が実は道路として指定を受けていた
→この部分は「私道」として評価してみよう!(ひょっとしたら評価額ゼロも可能かも?)

など、その土地の評価を下げられるポイントが見つかったりします。
「現地で実際に土地を確認する際にどんな点に着目すればいいのか」を知ることができるんです。

土地の評価で使う全ての情報がインターネットだけで得られるわけではありませんが、それでも、作業の軽減に繋がっていることは事実。
こうした情報をあげてくれているのは助かります。

他にも有用なサイトがあります

京都市のホームページにはほかにも有用なサイトがありまして、
京都市が管理する認定路線の路線名が見れる「認定路線網図」とか

土地の用途地域や生産緑地などが確認できる「用途地域検索」や

地番の所在地が確認できる「固定資産税地番参考図」や

固定資産税を計算するための路線価が確認できる「公開用路線価図」や

土地の平面図が見れる「スミトン」があります。

私もこれらのサイトをフル回転で活用させて頂いております(^^)

これらの情報は税理士に限らず、建築業者の方や、
「自分が持っているこの土地ってどんな家が建てられるんだろうか?」
などの情報が知りたい一般の方にとっても有用なサイトでしょうから、是非活用してみてはいかがでしょうか。

全ての自治体に普及してほしいですが…

ちなみに、上のようなシステムは全ての自治体で揃っているわけではなくて、むしろ、これらの情報を全くインターネットに公開してくれていない自治体の方が多いぐらいです。

私も、京都の税理士だから京都市内にある土地だけを評価しているのかといえばそうではなくて、インターネット未開(?)の自治体の土地を評価する方が多いので、たまに京都市内の土地を評価するとやりやすくて本当に助かります。

私的には、遠隔地の自治体の方がむしろこういうシステムを積極的に入れて欲しいんですが…(^^;

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AUTHORこの記事を書いた人

京都市左京区で開業している税理士です。元税理士試験受験予備校「相続税法」講師。相続税に強く、クラウド会計に特化した税理士として活動中。
「専門用語をなるべく省いたわかりやすい説明」と「税理士が直接お客様に全てのサービスを提供すること」を大切にしています。
この記事は、投稿日現在の法律・状況などに基づいて書いています。
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