国税庁HP「相続税の申告要否判定コーナー」更新。簡単な相続税額の計算も可能です

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京都市左京区で開業している税理士です。 元税理士試験受験校「相続税法」講師。 相続税や所得税、贈与税など「個人の方にかかる税金」に特化した税理士として活動しています。詳しいプロフィール個人ブログも更新中です

先週(2016年5月10日)、国税庁のHPで相続税関係の項目が3点更新されました。

・「相続税のあらまし」「相続税の申告要否の簡易判定シート」という2つのPDFファイル

そして、

・「相続税の申告要否判定コーナー」というページ

の3つです。
この記事ではこれらの内容を順を追って紹介します。

【ご案内】相続税・贈与税に関する解説記事をまとめています

この記事以外にも、基本的な内容からマニアックな話まで、いろいろ書いています。
相続税、贈与税ってどんな税金?【解説記事のまとめ】ページはこちら

「相続税のあらまし」

まず追加されたのが、平成27年分以降用の「相続税のあらまし」です。
※クリックでPDFファイルにリンクします。
相続税のあらまし
・相続税とはどんな税金か
・相続税の申告が必要な人とは
・相続税が課される財産とは
・相続税の計算の具体例
などなど、相続税の基本についていろいろと載せてくれているPDFです。

「相続税の申告要否の簡易判定シート」

そして、相続税の申告が必要かどうかの簡易判定が可能な「相続税の申告要否の簡易判定シート」も追加されています。
相続税の申告要否の簡易判定シート
亡くなった方の家族構成と遺産のおおまかな金額を入力することによって、遺産の額の合計が相続税の基礎控除額を超えるかどうか(=相続税の申告が必要かどうか)の簡易判定が出来る!というシートです。

入力する遺産の金額も本当にザックリですので、名前のとおりあくまでも簡易な要否判定を行うものになりますが、税理士にお願いする前の段階でご自身に相続税がかかるのかの目安を知りたい、というような場合に使えるシートですね。

「相続税の申告要否判定コーナー」

さらに、もう1つ更新されたのが「相続税の申告要否判定コーナー」です。
相続税の申告要否判定コーナー

※直リンクが機能しないのでページへのリンクはさせていません。

こちらは1コ上の「簡易判定シート」のいわば機能強化版で、

・遺産の金額を財産の種類ごとにより詳細に計算することが可能。
・小規模宅地等の特例の「特定居住用宅地等」を適用した場合や、配偶者の税額軽減を適用した場合の税額計算のシミュレーションが可能。
・税務署から「相続についてのお尋ね」が届いた方が税務署への回答を作成する場合にも使える。
・入力項目が多すぎて途中でやめたくなっても、それまで入力していたデータを保存することが可能。

といった点で、上のシートとは大きく違います。
特に、2つ目の「税額計算のシミュレーションが可能」という点は今回の更新で新たに機能が追加された部分です。

実際のページを見てみましょう

国税庁HPのトップページにこのコーナーへのリンクバナーが貼ってありますのでここから入ります。
(右上の赤丸で囲っている部分です。)
国税庁HPトップ

中に入って、「スタート」ボタンをプッシュ。
コーナートップページ

こーんな縦に長い動作確認のページが出てきますので、一番下の「確認終了(次へ)」をプッシュ。
スクリーンショット 2016-05-16 19.16.58

ここからが入力画面です。
まずは「遺産に係る基礎控除額」を出すために必要な、亡くなった方の家族構成を順番に入力。
スクリーンショット 2016-05-16 19.20.46

続いての画面では、財産の種類ごとの相続財産や債務・葬式費用の額などを入力します。
スクリーンショット 2016-05-16 19.25.19

土地の場合、路線価方式・倍率方式の区分に応じた入力が可能です。
スクリーンショット 2016-05-16 19.26.50

路線価方式を選んだ場合の入力画面です。路線価図の閲覧ページへのリンクもあります。
スクリーンショット 2016-05-16 19.28.21

こうして財産や債務の情報を入力すれば、次の画面で申告が必要かの判定結果が出てきます。
スクリーンショット 2016-05-16 19.31.48

何も入力していないので結果はこうなりました笑
スクリーンショット 2016-05-16 19.32.11

土地の入力がある場合や配偶者がいると入力した場合には、さらにこの先で税額計算のシミュレーションが可能です。
下のオレンジのボタンをクリックすると…
スクリーンショット 2016-05-16 19.32.39

「特例適用・税額計算シミュレーション」ページにきました。
ここで、「小規模宅地等の減額の特例」や「配偶者の税額軽減」の規定を適用した後の相続税額の計算が可能になります。
スクリーンショット 2016-05-16 19.40.09

ここを通過すれば、あとは最終確認ページを経て入力内容を印刷すれば終了です!
最終的に↓このような帳票が出来上がります。
スクリーンショット 2016-05-16 20.04.15

こういう方はこのコーナーは使えません

ちなみに、このコーナーには「このコーナーをご利用になれない方」として

・相続開始が平成26年12月31日以前(遺産に係る基礎控除の引き下げ前)の方
・相続する財産の金額が100億円以上の方
・相続する土地の形状が不整形であったり、権利関係が複雑である方

といった方々が挙げられています。
土地なんて大半は不整形な形状をしているものですが、そういった場合などの調整計算はこのコーナーでは行うことが出来ません。
あくまでも簡易な計算のみが行える、ということのようです。

ちょっと中途半端な存在かなぁ…

というように、今日はリニューアルされた「相続税の申告要否判定コーナー」をご紹介しました。

以下、このコーナーを見てみた正直な感想です。
確かに便利な機能だと思います。
ただ、ハッキリ言って、一般の方でこのコーナーを使う方がいらっしゃるとはあまり思えません(^^;

と言いますか、これを全部入力するぐらいなら税理士に相談した方が早いです!
入力項目が変に細かくて難易度も少々高めですから、一旦入力し出したらメチャクチャ時間がかかりますし(だから途中でのデータ保存も可能になっている?笑)、しかもそれが合っているとも限りません。

とりあえず「簡易判定シート」で判定してみて、それで「微妙やなぁ」と思われた方はその段階で税理士に相談された方が、余計な時間を使わなくて済むし間違いも少なくなるんじゃないかなぁ、と個人的には思います。

宣伝するわけじゃ無いですが、やはり「餅は餅屋」です。
特に、相続があった後なんて慌ただしく時間が過ぎていくような状況ですから、使えるものは使ってしまった方が精神的にも楽になるのではないかと思います。
我々はそのためにいますから、お気軽にお声掛け下さいね。

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